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くくり罠猟で小鹿やウリ坊が掛かった!放獣か解体か?二択の葛藤

小鹿やウリ坊が掛かったらどうする?

【狩猟のリアルVol.1】
くくり罠猟をしていると
時に小鹿やウリ坊が掛かります。

皆さんならそんな時どうしますか?
逃がしてあげますか?

それとも、フツーに止め刺し、解体しますか?

今回はこの問題を考えてみましょう。

目次

シカやイノシシ激増の原因-捕食者不在、猟師減少と温暖化の影響

そもそもなぜシカやイノシシが激増したのか?

理由は3つです。

1つは食物連鎖の頂点に君臨する狼がいなくなったから。
2つめは猟師が高齢化で減少していから
3つめは温暖化の影響

カンタンに説明します。

食物連鎖の頂点に君臨する狼がいなくなった

食物連鎖の頂点には熊や狼がいます。
ただ、狼は日本では1905年にニンゲンにより駆逐され
絶滅したそうです。

熊は雑食性で木の実や魚だけでなく鹿を食べます。
ただ、熊がシカを食べられるのは怪我したり、
病気だったり、角がネットに絡まって動けない場合や
くくり罠にかかっているなど、ごくごく限定的です。

熊も走るのはニンゲンより速いですが
鹿には勝てません・・・。

狼なら、シカにも対抗出来て
集団で襲えるのですが・・・。
残念ながらとうの昔に、ニンゲンにより絶滅しました。

と言うことで、コレがシカやイノシシが増えた原因のひとつ。

猟師が高齢化で減少傾向にある

食物連鎖の頂点と言うと、ニンゲンも動物より強いです。
なんたって銃やくくり罠、箱罠なんて武器があります。

でも肝心の狩りをする猟師さんが減少傾向。

統計によると
1970年代は50万人
2000年前後は20万人
以降横ばいだそうです。

狼もいない。
熊はスピードに追い付けない。
猟師は減っていく・・・。

シカやイノシシは増えてしまいますね。

そして、近年シカやイノシシが激増しているように
感じますが、その理由がコレです。

3つめは温暖化の影響

昨今の温暖化で、雪があまり降らなくなりました。
熊も例年冬眠していたのに、温暖化で冬眠しなくなったとか・・・。

シカやイノシシも雪が多い年は餌にありつけず
死んでしまうものもいました。

しかし、昨今の温暖化で、草を食べたり、
里山に下りてきて、白菜やダイコンの葉っぱなどを
食べて生き残れるようになりました。

このように、シカやイノシシは
食物連鎖の捕食者は完全にいなくなり
狩猟者も高齢化で減ってしまい
最後は温暖化で凍死することも激減しました。

かくしてシカやイノシシは増加の一途をたどっています。

結果、シカやイノシシは日本各地で
田畑を荒らし
森林の樹皮をはぎ取り
道路では飛び出し車と衝突する。

くくり罠猟ではそんなシカやイノシシを狙いますが
ただ、いつも成獣が掛かるとは限りません。

時に、 かわいいバンビがかります。
目がクリクリとして、可愛らしいんですよね。

鹿さん

イノシシもそうです。
成獣は牙がむき出しで、憎たらしい顔したのもいますが
イノシシの子供はかわいいんですよね。

形がウリに似ているから、ウリ坊とか呼ばれてますけど
あどけない顔してて憎めないんですよね。

ウリ坊

上述の小鹿とウリ坊は実際に私が捕獲したものです。

今までくくり罠猟をやってきて
こんな子供が3頭かかりました。

そんな時、心の中でいつも葛藤があります。

小鹿やウリ坊が罠に掛かった、さてどうするか?究極の二択

そんな時に、罠猟を恨めしく思ったりもします。

銃猟ならねらって撃つので
親だけ、大きい個体だけを狙えます。

でも、くくり罠はそうはいきません。
錯誤捕獲を避けるため、負荷調整をして
タヌキやキツネなど掛からないように出来ます。

でも、小鹿や10キロ越えのイノシシだと
どうしても掛かっちゃいます。

朝、見回りに行って、小鹿やウリ坊が掛かっていた。
そんな時どうするか?

選択は二択。
まだ幼いから放獣するか。
それとも、問答無用で止め刺し、解体するか?

私も相当悩みました。

でも、大きくなったら彼らも田畑を荒らし
樹皮を剥ぎ取り、
道路に飛び出し、車と衝突します。

私は心を鬼にして、木刀で気絶させ
止め刺し、解体しました・・・。

でも、解体してから思います。
肉が取れない・・・。

小さい個体からは柔らかくて、良質の肉が取れます。
小鹿の肉はノーベル賞授賞式後の晩さん会で供される事で有名です。
いかんせん、肉の量はとても少ないですが・・・。

皆さんはどう考えますか?
特に初心者の場合は獲物が掛かると嬉しいもの。
でもかわいらしい。

止め刺し、解体は心が痛む。
でも害獣。

解体しても取れる肉は少しだけ・・・。


皆さんも悩んでください。

私は、う~ん、今後は逃がすかも!

毎回こんな獲物だけならいいんですけどね。

大角鹿


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この記事を書いた人

1968年生まれ、男性。
2015年1月21日にくくり罠の狩猟免許を取得。

住まいは山が近い場所でシカ、イノシシ、サル、タヌキが闊歩する自然豊かなところ。

近くの山でシカやイノシシを捕獲し、解体、精肉作業を行い、家族や両親、親戚、友人と感謝しつつ頂いています。

趣味は狩猟と釣り等アウトドア全般と読書、音楽と映画鑑賞、お菓子作り等多数。
仕事は自営業。家族は妻と子供2人。

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