鹿と猪の前足をくくり罠上へ誘導せよ!捕獲率アップの秘訣【その6】

当ページのリンクには広告が含まれています。
シカやイノシシの前足をくくり罠上へ誘導せよ!

くくり罠猟の捕獲率アップの秘訣【その6】

くくり罠はケモノ道上やその付近に
設置することが多い。

今まで学んだ通り、
誘引餌を使えば、おびき寄せる事は
それほど難しくはない。

難しいのはあなたが埋設した
くくり罠の上にどうやって
鹿、猪の足を誘導するか?

なんなら、可食部の多い後ろ足でなく、
の少ない前足で。

ええ~?

くくり罠を踏んでもらう
だけでもスゴイのに、
前足を狙うなんて芸当が
ホントに出来るの???

実は出来るんです!
今回はそんな方法について学びます。

目次

鹿、猪の足の置き場を調整する

鹿、猪をおびき寄せる方法は既に
くくり罠の捕獲率アップの秘訣
2~4で学びました。

おびき寄せた後、大事になるのが

くくり罠の真ん中をいかに踏ませるか
コレが大事!

その方法とは、

石や枝等で鹿、猪の歩幅や
足の置く場所を調整、
何なら、そこしか踏ませないように

制限してしまう!


そうしたら、罠にかかるようになってきます。
でもどうして、鹿や猪は石や枝を避けて歩くのか?

次はそれを解説します。

何故、鹿や猪は石や枝を避けて歩くのか?

鹿も猪も、裸足で野山を駆け回っています。

枝や石を踏んで転倒や捻挫で足を怪我すると

キビシイ自然界で走る時、速度が出せなくなる。

●結果、捕食者から逃げる事が出来なくなる。


足の怪我は彼らにとって致命的。
だから彼らは絶対怪我しないように、
枝や石を踏むのを本能的に避けます。

鹿や猪に尋ねたわけではないですが、
主な理由は下記の項目が想像されます。

●枝は丸くてコロコロ転がり転倒の危険性あり
●枝や幹の表面は雨や朝露などで滑り、転倒の危険性あり
●細い枝は踏むと「ペキッ」と音がして捕食者に見つかる
●石は鋭利なものもあり、怪我する可能性がある
●表面が滑らかな石は雨や朝霧、苔などで滑り、転倒の危険性がある
●石は形によりグラグラして不安定で、転倒の危険性がある

では次に、枝や石をどのように
くくり罠周辺に配置したらいいのか
具体的に見て行きましょう。

配置に適した枝や石はコレだッ!

あなたの埋設したくくり罠上に
誘導する為に使うギアは
山にある枝と石

これらは、猟師用語で

【また木】、【またぎ棒】、【寄せ木】

とか呼ばれています。

配置に最適な枝や石については、
下記のようなものを選びましょう

とっても大切な事なので、
写真を多くして解説します。

配置に最適な枝の条件

枝と言っても、なんでもいいわけではありません。
シカやイノシシに悟られないように細心の注意が必要です。

1.直径が3~5センチ程度の物
≫ ある程度太くて、存在感があると良い
≫ 足をまたぎたくなる太さ。あまりに細いと踏まれる
≫ 丸太のように太いと避けてしまい、またがない!

また木ようの枝

上の写真の枝2本は直径3~4センチほど。

私の小指と親指を広げた長さは
約20センチなので短い枝でも
35センチほどある。

これ位の枝を使うといい。



2.枝は落ちているものだけ
≫ 罠を仕掛ける近くで落ちている枝が自然でベスト
≫ 生きている木を折って使わない。不自然、ニオイでバレる


3.長さは25センチ以上
≫ 罠よりも長くないと上手く誘導出来ない
≫ いいなと思った枝も、腐ってボロボロはダメ
≫ 樹皮はしっかりしてても中がボロボロの枝もある

配置に最適な石の条件

皆さんは砂浜で小石を踏んだことあります?
痛くて歩けないですよね。

シカやイノシシも同様です。
石を踏むことを彼らは必ず避けます。

恐らく私達が裸足で歩く際に、
ガラス片を避けるのと同じ感覚です。

枝と同様に、配置に使える石にも条件があります

1.大きさはこぶし程度

最適な石

≫ あまりに小さいと、足を置かれる可能性がある。
≫ あまりに大きいと、石の存在感が強すぎて、迂回される
≫ ちょっとイヤだな、足は置きたくないなという大きさ


2.平らな石でなく、ゴツゴツや少し尖った石

尖った石

≫ 平らな石は安定してて、存在感も薄いので不可
≫ ゴツゴツした石は痛いので足を置きたくないので良い
≫ 写真の様な少し尖ってて、不安定な石は足を絶対置けないので良い


コレで、誘導に適した木の枝と石はどういうものがいいか判りましたね。
次は肝心の配置方法についてです。
ココがキモです。しっかり理解しましょう!

くくり罠近くの効果的な木の枝と石の配置方法

狩猟を始めて8年間、イロイロ試してみました。
またあちこちの動画やブログ、本なども参考に試しました。

その中で、私がいいなと感じている配置方法は、

下記の2種類です。

1.一番フツーのはしご式

もっとも一般的で、
本やネットでも良く紹介される方法。

私も最初はこの【はしご式】
から始めました。

詳しくは写真を使って説明します。
(説明の為、罠は埋設していません。)

はしご式の配置


【配置方法】
ケモノ道の真ん中に罠を置きます。
その罠を挟むように木の枝BとCを置きます。
枝から罠の中心までの距離は20センチ位にする。

多くのくくり罠猟師はこのパターンを使っており、
一番オーソドックスな配置方法です。



【メリット】
●一番簡単!
●使うのは枝だけで調達がラク


【デメリット】
●罠の左右を踏まれてかからない事がある。
●罠のちょうど右や左に足跡だけ残し掛からない事がある。


この【はしご式】よりもっといい方法はないか?
と探しまくって見つけたのが次の【八の字式】
より罠を踏ませやすくなっています

2.より効果的な八の字式

この八の字式は、四つ足動物の特性を
よく反映しています。

鹿も猪も足を右足、左足、
右足、左足と歩を進めます。

だから、

●右足は右寄りだし
●左足は左寄り

になります。

このことから、枝と石をうまく組み合わせて

●ココは右足を置く場所
●ココは左足を置く場所

と木の枝と石で調整してしまうのです。

写真を使って具体的に説明します。
(説明の為、罠は埋設していません。)

八の字式配置


【配置方法】
1.ケモノ道の中心からやや右側(又は左側)に罠を配置
2.罠を挟むように、BとCの木の枝を八の字の形に配置
3.八の字の上部に足を置かないようにDの枝を置く。
4.Aの位置にゴツゴツした、こぶし位で不安定な石を置く
5.罠の中心から、石の外側迄の距離は40~50センチに設定。


この配置にすると、獲物の足の位置は上の写真のようになります。
計算通りなら、次に踏み出す右の前足が罠を踏み、罠に掛かります。


【メリット】
●獲物の歩幅を調整できる。
●前足をくくる確率がアップする。


【デメリット】
●ちょうどいい石が周りにないことがある。
●この【八の字式】の型に慣れるのが最初ちょっと難しい。


以上、【はしご式】【八の字式】
解説でした。

この2つの方法がシカやイノシシを
罠へ誘導する木の枝と石の配置方法です。

しっかりマスターしてくださいね。

ところで、なぜ多くの猟師が前足を
くくることにこだわるのか?

次はそれを解説します。

なぜ前足をくくるのがベストなのか?

理由は二つあります。

ひとつは肉が沢山取れるように。
もう一つの理由は止め刺しに有利だから。

前足をくくって、多くの肉をとる為

くくり罠で獲った獲物は
大抵夜間にかかることが多い。

獲物が夜間に罠にかかってから、
あなたが見回りに行くまで
獲物は暴れまくります。

特にイノシシの場合は激しくて、
地形が変わるほど掘りまくり、
クレーターが出来ることも!


このことから、
くくり罠で獲物が掛かると、
足がうっ血して、肉に大量の
血液が溜まります。

結果、肉のあちこちに
内出血を引き起こして、
どす黒い肉になります。

猟師の間ではそんな肉を
【血肉】(ちにく)
と言います。

解体すると、くくられた方の足は
ほぼ確実に血肉になっています。

血肉は食べると血なまぐさくて、
全く美味しくありません。

銃猟のように猟犬がいれば、
猟犬にあげることも出来ますが
くくり罠はそもそも猟犬を必要とせず、
猟犬がいません。

それでも家にペットで犬を飼っていれば
あげることは出来ます。

もし猟犬もペットの犬もいないなら、
大抵のくくり罠猟師は破棄することが
多いです。

かく言う私も毎回破棄しています。

御存じの様に、
シカやイノシシは前足2本と後ろ足が2本です。

前足と後ろ足を見比べた時、
前足は細く、後ろ足は太いです。

当然後ろ足にはタップリお肉が
付いています。

このことから、
肉を食べるために獲っているくくり罠猟師は
ただ単に罠で獲物をくくり罠で捕らえるだけでなく、
ナントカ前足をくくりたいと考えています。


後ろ足がくくり罠にかかった日には、
タップリお肉が取れる後ろ足を
泣く泣く破棄せねばならなくなります。

ですので、朝見回りに行って、
獲物が掛かっているのを遠目に見て、

「よっしゃ~!!」と喜びますが、
その喜びも束の間、近づいて
掛かった足を見て、

「アチャ~! 後ろ足かよ~・・・」

となる訳です。
次に前足をくくりたい、
もう一つの理由です。

止め刺しを有利にしたい

獲物が足をくくられるのは
前足か後ろ足。

かかった獲物は暴れまくります。
あなたが見回りで現れると、
シカやイノシシは危機に及んで
必死に暴れます。

特にイノシシの場合、
猪突猛進とはよく言ったもので、
後ろにバックしてワイヤーを緩めて、
あなたの向かって全力で突進してきます。

しかも、何度でも!

この時、掛かった足がキモになります。

前足だと、突進してきても、つんのめりになり、
しかも、その後でお尻が前に出て
体がちょうど横になります。

この瞬間を捕らえ、槍のようなもので
止め刺しも可能となってきます。

しかし、後ろ足だと、ある程度
つんのめりにはなりますが、
体はそこまで横になりません。

そして怖いのが、
もっと走りやすいので
速度が上がります。

このことから、止め刺しには
前足をくくる方がニンゲンには有利です。

もしあなたが、獲物の肉を利用したい、
安全に止め刺ししたいなら前足を
狙ってください。


ちなみに止め刺しには
このナイフがオススメ!

丈夫で、リーズナブル!
しかもケースだけでなく、
ファイヤースターター付き♪

しかも、持ち手が筒になってて
木の棒や竹を入れたら槍に変身!
いざとなったら有利に戦えます。

私も10年愛用しています。


今回は枝や石を使った
配置を二つ学びましたが、
実はもう一つ、ケモノ道さえ考慮不要の
特別な配置方法があります。

コチラは私もまだ研究中です。
時期が来たらまたご紹介します。

最後に今日の授業内容をまとめます。

今日のまとめ

あなたの埋設したくくり罠の上にシカやイノシシの足を誘導するには
木の枝や石を使います。

【最適な木の枝】
●太さは3~5センチ位
●枝は生木でなく落ちているもの
●長さは25センチ以上


【最適な石】

●大きさはこぶし位
●形状はゴツゴツしてたり、尖っている石


【配置の型】
●はしご式
●八の字式

八の字式が一番いいです。
是非マスターして、シカやイノシシをゲットしてくださいね。

知識を学んだだけでは何の成果も生みません。
学んだことを実践して初めて成果を得られます。
学んだことをドンドン取り入れていきましょう!

そうしたらきっとこんな光景を目に出来ますよ♪

鹿さん


次回は今回の内容を更に掘り下げて、
障害物や遮蔽物について学びます。

障害物でわなの上しか踏ませない!くくり罠の捕獲の秘訣【その7】

あわせて読みたい
障害物で罠の上しか踏ませない!くくり罠の捕獲の秘訣【その7】 くくり罠猟の捕獲率アップの秘訣【その7】直径がたった12センチのくくり罠、それをいかに獲物に踏んでもらうか? くくり罠初心者にとっても、経験豊かなくくり罠師にと...



くくりカレッジ、猪之山校長
オススメの罠を紹介します。

神の板です。

神の板は良く獲れますッ!
そして、サイズも豊富!

神の板のサイズは
12,18,20,22センチまで
イロイロあります。

罠は大きければ大きいほど
足を置く面積が大きくなり、
捕獲率がググっとアップします♪


しかも神の板は嬉しいことに
とってもリーズナブルなんですよね~

神の板12センチ 10個



神の板18センチ 10個


神の板20センチ 10個


神の板22センチ

私の住む地域は残念ながら
12センチまで。

皆さんの住む地域は
大きいのがOKかも!♪


捕獲率を上げる秘訣は沢山あります。
くくりカレッジでは秘訣を全てここにまとめてあります。
●捕獲研究科・秘訣コース
捕獲率を上げる秘訣を学んでシカやイノシシをゲットしよう!

あわせて読みたい
くくり罠捕獲率アップの秘訣26選!現役猟師直伝で初心者も鹿や猪が獲れる くくり罠猟初心者の方は、どうやったら捕獲率が上がるのか、全くわからないですよね?私も10年前は先輩も皆無で五里霧中。でも、大丈夫! 私が捕獲率を上げた秘訣を全て...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事は猪之山校長が書きました

1968年生まれ、男性。
家庭菜園の野菜が毎年猪や鹿にさんざん食い荒らされ、
狩猟免許を取る事を4年目についに決意。

2015年1月21日にくくり罠の狩猟免許を取得。

住まいは山が近く、周りに田んぼがあり、
日常的にキジ、狸、猿、鹿、猪が闊歩。
時に熊も出没する自然豊かな所。

近くの山で鹿や猪をくくり罠で捕獲し、野外解体。
自宅で精肉作業を行い、家族や両親、親戚、友人と
山の恵みに感謝しつつ美味しく調理し、堪能する。

趣味は釣り、狩り、家庭菜園、果樹栽培、DIY等アウトドア全般と
読書、音楽、映画鑑賞、お菓子作り等多数。

特技は中国語、英語、ブラインドタッチ、投網、社交ダンス

仕事は自営業。家族は妻と子供2人。

当ブログの【くくりカレッジ】は2024年10月より
くくり罠猟初心者向けに執筆をスタート。

コメント

コメントする

目次